ペットのにおい対策に。おすすめの脱臭機と空気清浄機【2020】

家電

これさえ押さえておけば大丈夫!ペット向け脱臭機と空気清浄機

この部屋臭くない?

 室内でペットと暮らす人にとってどうしても気になるのがにおいです。友達が遊びに来たときに「この部屋臭くない?」ときいてしまった経験をお持ちの方も多いでしょう。そこで今回は、ペットのにおい対策におすすめの脱臭機を紹介していきます。
 ペット向け脱臭機という点で考察するのであれば、脱臭機と空気清浄機のいいとこ取りをした富士通ゼネラル「プラズィオン」、除菌と脱臭に特化したパナソニック「ジアイーノ」、そして持ち運びしやすく車内やペットゲージにも置いておける東芝ライフスタイル「エアリオン」が圧倒的におすすめです。

脱臭機と空気清浄機

 脱臭機に似たもので消臭機能つき空気清浄機があります。どちらも空気をきれいにするという点では共通していますが、アンモニアなどの強烈なにおい対策に特化したのが脱臭機です。一方、空気中のペットの抜け毛や花粉、ハウスダストなどを集めてくれるのが空気清浄機です。空気清浄機でもにおいを消せなくはないですが、消臭機能はあくまでもおまけと考えて良いでしょう。

脱臭機アンモニアなどの強烈なにおい対策に特化した職人。
空気清浄機抜け毛や花粉、ハウスダストなどに有効なマルチプレイヤー。
消臭機能はおまけ。

  今回は脱臭機に焦点をあてています。

脱臭機に求めるもの

 脱臭機を次の観点からチェックしていきます。

  1. 消臭力とスピード
  2. 手入れのしやすさ
  3. サイズ
  4. ランニングコスト
  5. +アルファな機能

富士通ゼネラル PLAZION(プラズィオン)

DAS-303K 脱臭機と空気清浄機のいいとこ取り

 最初に見るのは富士通PLAZION(プラズィオン)のDAS-303Kです。脱臭機と空気清浄機のいいとこ取りをしたまさにハイブリットな脱臭機です。


【消臭力とスピード】
 DAS-303Kの特徴は「フィルター」、「オゾン」そして「自ら消臭成分を放出」の3ステップで行う「トリプル脱臭」です。まず、金属に酸化触媒をコーティングしたフィルターににおい成分を吸着させ、熱を使って急速に分解します。においの元を化学的に分解するので、吸着のみの活性炭フィルターと比べて、脱臭の持続力が違います。このフィルターに加え、抜け毛などの大きなものをからめとるプレフィルター、そして花粉などの小さなものをからめとる集じんフィルターがついています。
 次に、フィルターでは取り切れなかったにおいを、オゾンを用いて分解します。使用されたオゾンは低濃度のオゾンとして外に排出されます。これが「自ら放出する消臭成分」です。
 排出された低濃度のオゾンには、家具や壁紙、ソファなどの布製品に染み付いたにおいを分解する機能があります。排出される低濃度オゾンの濃度は0.03ppmであり、人体に影響が出ると言われる0.1ppmをはるかに下回っています。


【手入れのしやすさ】
 この3ステップで、8畳の部屋のペットにおいを5分間で急速脱臭します。フィルターの手入れは、コーティングされたフィルターは不要、その他のフィルターはそれぞれ月に一度の掃除(抜け毛など)と、年に一度の水洗いが推奨されます。消耗品を買う必要がない点はグッドです。別売りでPM2.5に対応したフィルターも販売されていますが、こちらは年に一度の交換が必要です。

【サイズ】
 本体のサイズは幅300mm × 奥行276mm × 高さ446mmです。脱臭機能は20畳の部屋まで対応しているので、それなりの大きさになります。10畳もない部屋での使用を想定している場合は、次に説明するDAS-15Kや東芝ライフスタイルの「エアリオン」を検討しても良いでしょう。

ランニングコスト 
 最も電力を消費する急速加湿・脱臭モードでの消費電力は40Wです。24時間稼働させたとして22円/日ほどの消費電力となります。

【+アルファの機能】
 本機種はecoモードが搭載されており、においが強くないときや人が外出しているときなどは運転を弱め、かしこく節電を行います。
 DAS-303Kにはその他に加湿機能やプラズマイオンとオゾンを用いた除菌機能が付いています。また、チャイルドロックにも対応しているため、ペットが脱臭機の上に飛び乗ってもボタンを誤って押す心配がありません。

DAS-15K 脱臭力はそのままでサイズをよりコンパクトに

 DAS-303KをよりコンパクトにしたものがDAS-15Kです。主な違いが3点あります。1つ目はサイズ、2つ目はフィルターの種類、そして3つ目は+アルファの機能です。サイズは幅174mm × 奥行178mm × 高さ282mmと、DAS-303Kの3分の2ほどの大きさです。フィルターの大きさが異なるため脱臭速度にこそ差はありますが、脱臭力という点では変わらないので、ワンルーム暮らしや頻繁に持ち運ぶ、脱臭だけできればよいという人にはこちらをお勧めです。

DAS-303KDAS-15K
サイズ幅300mm×奥行276mm×高さ446mm幅174mm×奥行178mm×高さ282mm
適用面積〜20畳(据え置きタイプ)〜10畳(持ち運びしやすい)
フィルタープレフィルター(抜け毛やほこり)
集じんフィルター(花粉、ハウスダスト)
PM2.5対応高機能集じんフィルター
プレフィルター(抜け毛やほこり)
+アルファ加湿&除菌機能
ecoモード
チャイルドロック対応
チャイルドロック対応

HDS302-G 広い部屋に対応しつつも機能を脱臭に絞った

 DAS-303Kの適用面積をそのままに、サイズをスリムにしたのがHDS302-Gです。専用の金具(DAS-T1)を用いて壁掛けに対応しています。脱臭力など基本的な性能は同じですが、フィルターと+アルファの2点が異なっています。広い部屋で使いたいけど加湿機能や除菌機能はいらないという人にはこちらをお勧めです。

HDS-302G対応 壁掛け金具
DAS-303KHDS302-G
サイズ幅300mm×奥行276mm×高さ446mm幅274mm×奥行262mm×高さ643mm
フィルタープレフィルター(抜け毛やほこり)
集じんフィルター(花粉、ハウスダスト)
PM2.5対応高機能集じんフィルター
集じんフィルター
(花粉、ハウスダスト)
+アルファ加湿&除菌機能
ecoモード
チャイルドロック対応
壁掛けに対応
チャイルドロック非対応
デコレーションシール付き

Panasonic ziaino(ジアイーノ)

F-MV1100 除菌と脱臭に特化した専門職人

【消臭力とスピード】 
 次に見るのは、Panasonic ziaino(ジアイーノ)のF-MV1100です。ジアイーノは空間の除菌・脱臭に特化し、菌やウイルス、ニオイにすばやく優れた抑制力を発揮する脱臭機です。つまり空気中の花粉やハウスダスト、ペットの抜け毛をからめとる空気清浄機としての機能はありません。しかし、厚生労働省のウイルス対策マニュアルでも紹介されている次亜塩素酸を用いて除菌・脱臭するため、脱臭に加えてインフルエンザ対策にも使いたいという人にはお勧めのモデルです。もともと医療や介護現場で使われていた業務用モデルが家庭向けに小型化されたものというだけあって、その効果には信ぴょう性があります。

 脱臭効果は感じられやすく、強いにおいとされる強度4のペットにおいを90分で強度2(何のにおいであるかわかる弱いレベル)まで、強度4の介護環境のにおいを60分で強度1(やっと感知できるレベル)まで脱臭します。ちなみに喫煙環境での使用は非推奨である点、次亜塩素酸を使用するため、脱臭後にプールのようなにおいがすることがある点に気をつけてください。

【手入れのしやすさ】 
 本体内部でタンクに入った水道水と塩タブレットが電気分解し、次亜塩素酸を作ります。その後空気中の菌やにおい成分を本体に取り込みます。取り込んだ空気を次亜塩素酸にくぐらせることで除菌・脱臭を行い、きれいになった空気を放出します。そのため、水道水を入れるタンクの手入れが必要です。また、塩タブレットは消耗品になるためその都度購入が必要となります。24時間運転をする場合、給水は2〜3日に1度、塩タブレットの投入は3〜4日に1粒を目安と考えてください。最新のモデルでは、塩タブレットを自動で投入してくれる機能が搭載されています。

塩タブレット F-ZVC03

【サイズ】
 本体のサイズは幅360x奥行230 mm×高さ580mmです。F-MV1100は9畳対応の脱臭機ですが、20畳対応の富士通ゼネラルDAS-303Kのサイズが幅300mm × 奥行276mm × 高さ446mmであることを考えると、かなり場所を取ります。またキャスターがついておらず、本体の重さが9.1キロであることを考えると、家の中を移動させることはあまり現実的ではありあません。

【ランニングコスト
 最も電力を消費する強モードでの消費電力は25Wです。24時間稼働させたとして13円/日ほどの消費電力となります。サイズはDAS-303Kよりも大きいですが、空気清浄機の性能を削ぎ落としている分、消費電力を抑えることができています。
 これに加えて塩タブレットを都度購入する必要があります。1ケースあたり約300粒入りなので、1度購入すると1年〜1年半ほどは買い足す必要がなくなります。

【+アルファの機能】
 ジアイーノには、においセンサー、温湿度センサー、照度センサーがすべてのラインナップに搭載されています。室内のにおいや温度、湿度、証明の明るさなどによって運転をコントロールし、かしこく節電を行います。

 ジアイーノは、F-MV1100に加えてF-MV2100とF-MV4100の3種類のラインナップがあります。主な違いは適用面積です。適用面積が広がるにつれてサイズが大きくなり、消費電力も若干あがります。したがって、どのぐらいの大きさの部屋で使うかによってサイズを選べばよいでしょう。上位の2機種には移動させるためのキャスターがついています。

F-MV1100F-MV2100F-MV4100
適用面積9畳12畳20畳
消費電力25W(約13円/日)26W(約13円/日)55W(約29円/日)
キャスター

東芝ライフスタイル airion(エアリオン)

DAC-2400 いい匂いは残したまま、悪臭だけを消臭する

DAC-2400 芳香剤方式でいい香りは残す

 【消臭力とスピード】
 続いて東芝ライフスタイルのairion(エアリオン)シリーズです。エアリオンの最大の特徴は、グラフト重合法を用いた脱臭方法です。簡単に言うと、いいニオイは残したまま、悪臭だけを消臭する消臭剤といったところでしょうか。専用のジェルを用いて悪臭の分子は化学反応によって消臭しますが、花やアロマオイル等の天然芳香成分には反応しないので、良い香りはそのまま残します。基本的には芳香剤と同じなので、即効性という点では不十分ですし、空気の流れがあるところでは効果がわかりずらいです。しかし、トイレや窓を開けない部屋などの密閉空間では効果が期待できます。ペット用であれば、ゲージの中やトイレの入り口近く、ペット専用の締め切った部屋に置いておくという使い方が想定されます。公式HPではホルムアルデヒドやタバコ臭、ペットのにおいにも効果を発揮と記載がありますが、ジェルを用いて消臭を行うという機能上、消臭スピードという点では富士通ゼネラルやパナソニックの製品と比べると力不足といっていいでしょう。

【手入れのしやすさ】
 エアリオンの手入れで必要なのは2点です。1つは消臭ジェルの交換、もう1つはフィルターの掃除です。DAC-2400の場合、消臭ジェルは使用モードによって1〜2ヶ月での交換が目安です。フィルターは2週間に1度、掃除機でホコリを吸い取ることが推奨されています。フィルターが何層もあるわけではなく、水を入れるポンプの掃除も必要ないので、手入れが楽な点はグッドです。

DAC-2400専用ジェル

【サイズ】
 本体のサイズは幅300mm×奥行103mm×高さ255mmです。奥行きと高さがジアイーノの半分ほどの大きさです。本体の重さも2.0キロと非常に軽く、持ち運ぶのにも適しています。しかし同じ場所に長く置いてこそ効果を発揮する製品ですので、この軽さがメリットになるかは使い方次第でしょう。

【ランニングコスト】
 最も電力を消費するモードでの消費電力は50円/日ほどとなります。これとは別に消臭ジェルの購入が必要です。約1ヶ月半での交換が目安です。

【+アルファの機能】
 エアリオンにはにおいセンサーが搭載されており、においが強くないときや人が外出しているときなどは運転を弱め、かしこく節電を行います。
 消臭ジェルは香り付きのものと無香料のものが選べます。ペットがその香りを気に入ってくれるかは必ず確認をしておく必要がありますが、気分によって香りを使い分けられる点はいいですね。


DC-230 車内に最もおすすめ!電池式で置く場所を選ばない

電源の届かないペットゲージの中に最適

 サイズをよりコンパクトに、そして電池で使用できるのがDC-230です。サイズは幅76mm×奥行79mm×高さ151mmと手乗りサイズです。DAC-2400と比べてサイズが小さくなった分、消臭できる適用面積は6畳と狭くなりますが、コンセントから電源を取りにくいペットゲージや車内の消臭に適したモデルです。DAC-2400と同じく専用の消臭ジェルが必要となります。


まとめ-どういう人におすすめか

以上、ペット向け脱臭機の考察でした。まとめると次のようになります。

脱臭力スピードコスパどのような人に適しているか
プラズィオン脱臭機能に加えて空気清浄機の機能もほしい人
ジアイーノ医療現場レベルの除菌と消臭を行いたい人
エアリオン車内、ペットゲージなど空気の流れが少ない場所で使たい人